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November 8, 2024
アプリのカテゴリー全体でエンゲージメントが高まり、モバイルによる支出が急増するホリデーシーズンは、パブリッシャーにとって収益を最大化する絶好のチャンスです。そこで、季節的なチャンスを活用する最善のアプローチを探ります。
このブログ記事では、Kwalee*のモバイルゲーム担当バイスプレジデントを務めるJohn Wright氏やポッドキャスト「2.5 Gamers」での優れたインサイトで知られる広告収益化コンサルタントのFelix Braberg氏*など、業界のパートナーにご協力いただき、ホリデーシーズンにおける大きなチャンスを効果的に活かす戦略をご紹介します。専門家と大手パブリッシャーは、より高いeCPMの可能性を活用するには、プロアクティブな計画が不可欠であるという点で意見が一致しています。また、重要な方策としてシームレスなユーザー体験の提供、効果的な広告フォーマットの使用による広告主のニーズへの対応、供給チャネルの多様化による競争の活性化、トラフィック増加時におけるシステムの円滑なパフォーマンスの確保などが挙げられます。これらに戦略的に取り組むことで、パブリッシャーは今シーズンの可能性を最大限に引き出し、成功を収めることができます。
何よりもまず、アプリが最高のユーザー体験を提供できるようにする必要があります。
「ホリデーシーズンと第5四半期(12月中旬から1月中旬)は、ユーザー数を増やし、収益を最大化する絶好の機会を提供します。夏休みを除くと、第5四半期は一般的な週末に比べて1日のトラフィックが最大30%増加する数少ない期間のひとつです。また、キャッシュフローが増えることで有料ユーザーの割合も増加します。ホリデーをテーマにしたクリエイティブやリワードを使用する季節的なキャンペーンは、他では得られないパフォーマンスの向上とユーザーが期待するアプリ体験の提供につながります」と、KwaleeのJohn Wright氏は述べています。
また、Braberg氏は「特にブラックフライデーではリテンションよりもeCPMの急上昇が優先されることが多く、インタースティシャル広告のクールダウンを減らし、リワード動画広告を増やすようクライアントにアドバイスしています」とコメントを加えています。
同様にピーク期間までの間、ユーザーが離脱しやすいポイントを確認し、ユーザー体験を壊さないように広告の配置を最適化します。アプリ利用者が有意義な選択をしてリワードを獲得できるよう、邪魔にならない形でシーズンボーナスを提供します。
優れたユーザーエクスペリエンスは、アプリを積極的に利用しているユーザーを維持するためだけでなく、このような価値の高いオーディエンスにリーチするためにより多くの料金を支払うことを厭わない広告主を惹きつけ、eCPMの向上を促進するためにも不可欠です。
ホリデーシーズン中は広告需要が急増するため、パブリッシャーは広告ネットワークを拡大し、アプリ内入札を導入することで広告収益を増加させるチャンスをつかむことができます。このアプローチでは、以下を通じてアルタイムで競争を高めることが可能になります。
「アプリ内入札はeCPMの上昇を促し、パブリッシャーの作業負荷を軽減します。ホリデーシーズンに入札のフロア価格をテストして入札者のパフォーマンスを活性化し、大きなメリットを得ることに成功したクライアントをこれまで見てきました。ウォーターフォールの代わりに入札システムを利用することで、ブラックフライデーの週末に向けて可能な限りインプレッションを増やすためにプロダクトチームと協力する貴重な時間を確保することができます」(Braberg氏)
別の需要源を追加することは重要ですが、タイミングも大切です。ピークシーズンが到来して需要が増加する前に、新しいパートナーがアプリに大きな価値を提供できることを確認する必要があります。新しいパートナーシップを検証するために迅速に適応し、テストを実施することをお勧めします。
ホリデーシーズンに戦略的に取り組むパフォーマンスマーケターは、最も高いリターンをもたらすクリエイティブフォーマットを重視します。Molocoを通じて提供された広告に基づくと、第4四半期に広告主の間で人気が高かったクリエイティブフォーマット(eCPMの上昇を最大限に高められるフォーマット)は以下の通りです。
パブリッシャーは、広告ネットワークパートナーが最もパフォーマンスの高いこれらのクリエイティブフォーマットをレンダリングできることを確認する必要があります。自社のサプライパスを通じて広告主が使用するクリエイティブの機能をフルに活用できない場合、広告主は最も予算の高いキャンペーンを他で展開する可能性があります。
ピークシーズンには需要が高まるため、アプリのクラッシュや広告インフラのダウンタイムは、大幅な収益損失につながる可能性があります。ピークが始まる前に以下をご確認ください。
Wright氏は次のように述べています。「ホリデーシーズンは絶対に問題が起こって欲しくない時期です。私たちはストレステストを開始してサーバーの容量を確認し、問題を引き起こすリスクが潜むあらゆる問題を修正します。また、社内のアラート機能を強化し、インシデントの可能性がある場合はすぐに通知されるようにしています」
ただし、ピークの時期は地域によって異なります。北米では通常ブラックフライデーとクリスマスの前後にトラフィックが急増しますが、他の地域ではパターンが異なる場合があります。
例えばMolocoが実施したシーズントレンドの分析によると、ドイツのゲームアプリでは入札リクエストが早い時期に減少してCPMの上昇が遅いのに対し、日本では入札リクエストが1月上旬にかけて増加する傾向が見られました。技術的な備えにおいて、需要とトラフィックの地域差を考慮する必要があります。
迫り来るホリデーシーズンに万全の体制で臨めるよう準備することが重要です。ユーザーエクスペリエンスの向上、高度なクリエイティブフォーマットへの対応、多様なサプライパスによる競争の活性化、技術インフラの最適化により、パブリッシャーはホリデーシーズンがもたらす潜在的な価値を最大限に享受できる環境を整えることができます。
Molocoによってホリデーシーズンの成果を最大限に高める方法に興味がおありの方はぜひご連絡ください。
*Kwaleeについて
Kwaleeは、モバイルプラットフォームやPC、コンソール向けにハイパーカジュアルからカジュアルまで幅広いゲームの開発・パブリッシングで知られるダイナミックなゲームスタジオです。魅力的で親しみやすいゲームプレイを重視し、世界中のプレイヤーに革新的なゲーム体験を提供しています。
モバイル広告収益を専門とし、ポッドキャスターとしても活躍しているFelix Braberg氏は、戦略的な広告掲載、媒介の最適化、広告ネットワークとの交渉を通じて人気ゲームやアプリの開発者が広告収益を増やせるよう支援してきた豊富な経験を有しています。モバイルDSPと広告ネットワークに精通しているBraberg氏は、長年にわたる実務経験から得た貴重なインサイトをもとに、パブリッシャーが複雑なモバイル広告のエコシステムをうまく活用し、成功できるよう支援しています。
Molocoでサプライ部門のグローバル責任者を務め、業界でも一目置かれているYoni Markovizkyへのインタビューを通じて、アプリ内入札と従来のウォーターフォールモデルの比較に関するインサイトが得られます。